この世で絶対許せないもの。
高校野球児、もとい兄。
でんじゃらす☆
「…また？」
「お願い！日雀だけが頼りなの！！」
1年G組教室。
今、私は友人、から大変なお願いをされております。
「ハイハイ。分かったわよぉ。付き合えば良いんでしょ？」
「日雀ッッ…」
「で、ドコ？」
「野球部vv」
ピシッッ
今、私の背後に何かが走ったとすれば100％雷だろう。
「ゴメン☆パ・ス☆」
そう、イヤなのです。
野球部だけはマジ勘弁っす！！
「え〜…お願い！！パフェでも何でも奢るからさァ！！」
「ぐ…」
さすが友達だわ。
私の弱いところを知ってるわね…；；
「…はァ。1回だけだよ？」
「うわぁいvvありがと、日雀vv大好きだ♪」
「ハイハイ。パフェ奢ってよねェ」
で、ただいまフェンス前。
周りにも似たような女子がたくさんいるなァ…
「で、だ。誰が目的なの？」
「1年の明神君vv」
「えッ！！あのレギュラーでもなく、かといって特別格好良いわけでもなく、修学旅行のときカラオケの番が回ってきてもさらりと受け流すようなあの顔の明神？？！」
「ちょっと…ひどいよ、それは」
ほ――…趣味悪いとは思ってたけど、ここまで悪かったとは。
、私あんたの目に同情するわ。
「あッ！！今休憩っぽい！渡してくるね☆」
「は〜い。いってらっしゃい。頑張れよ♪」
ふふッ可愛いもんだわ。
好きな人の為に走っていくなんて♪きゃ☆乙女☆★
あれ。あの人…なんかこっちに近寄ってきてる―――？？！
って！あいつは！！！
「日雀〜〜〜〜〜〜〜☆☆」
出やがったな。悪魔の化身め。。。
そう、あいつは猿野 天国。
「来るなァ―――――――！！！」
がっし！！
「俺の練習してる姿見に来てくれたのか？良し、なら入れ！」
「誰も何もいっとらん！！離せ！！触るなァ！！！！」
「……日雀？」
はっ危ない！！
彼女の身の危険を感じる！！
「！！今すぐ走って帰って！！先帰ってていいから！！早く！！！」
「え？でも…」
「死にたくないでしょう？」
「ッ！！分かった！！先帰ってるね！！頑張れ！！！」
――――――――――…
とりあえず、1番の危機はまぬがれた…･･。
あとは、こいつだけ。。。
「歯ァ、くいしばれvv」
「えvv」
特上の笑顔で、すっごい事言ってみたり。
そう、そのまま、こいつにアッパー食らわしてやったわ。
「ふん、私に立て付こうなんて、10000年早…」
「うっわ〜…見事に入ったねェ…」
「…（コクコク）」
後ろから声が聞こえた。
あっこの人は――――？？！
「誰よ、あんた」
「僕？僕はねェ、兎丸 比乃vこっちが司馬 葵君だよッ♪宜しくね☆」
「兎丸――？司馬――？あぁ、スバガキと音符君かぁ…」
「何でそれを？？！」
「……！！！」
いや、そんなに驚かれてもさァ……
「知ってて当たり前だろ？日雀は俺の双子の妹だ」
「――――――――――ぇ」
ちっ。復活しやがったか……
野球部に入って打たれ強くなったなァ…
「え―――――――――――ッ猿野の兄ちゃんの妹―――――――？？！」
ゴン☆
「うるさいよ、兎丸君vv」
そんなに大声で言ったら、他のレギュラーの人が来ちゃうじゃんかvv
「………ごめんなさい」
「ふぅ。とにかく他の人が来る前に逃げ…」
あれ？あれれ？？
私の周りを囲んでいるこの人達は…誰？？！いや、本当に誰よ！！！
「HAHA〜Nvv猿の妹だってYo！」
「全然似てないっちゃ」
「まったくなのだ。猿とは大違いなのだ」
「有無…」
「ハハ…見学に来てくれるなんて嬉しいじゃないか」
「がぁぁぁぁぁぁ」
あぁ…この人達見たこと有るわ。
2･3年の人達だよなァ……
まぁ、イイヤ☆
「でわ、私はコレにて失礼しますねェ♪」
早く逃げたいわ、こんなところからッッ！！（←本音
がしッッ
「まぁまぁ、そんなに急がなくても中に入って見学でもしていてくれ」
「……イエ、結構です」
「何故だい？マネージャー希望の子だろう？」
「おぉッッ！日雀それ良いな！！良し、マネなれ！！！」
「（…このアホが…）やりません！って…ちょっと！！なんですか？？！」
「ははは。まぁ、いいじゃないか」
良くねェよ！！！
「でわ、改めて自己紹介をしよう。僕が主将の牛尾 御門だ」
「我は蛇神 尊也…」
「僕は鹿目 筒良なのだ」
「俺は虎鉄 大河Da！よろしくNa！！」
「猪里 猛臣たい」
「がぁぁぁぁ」
あ―――…ということは。
「ラブ主将、仏教先輩、ほっぺ先輩いキザ虎、大根先輩でフランケン先輩ですね！！私はこの猿野 天国の血縁でも何でも無い、猿野 日雀と言います」
私はここに連れてこられた恨みを込めて笑った。
―――――――周りが一瞬で凍りついた感じがした。
ってゆうか、皆さん血の気が無いです。
血色良いのは、あのアホだけです、ハイ。
「日雀、先輩方のあだ名を覚えてるって事は、俺の話聞いてくれてたんだなvv」
いや、そこしか聞いてなかったんかい！
前にもっとひどいこと言ったのに…？
「主将vv」
「ハッ☆…な、なんだい？」
「このアホをグラウンドに生き埋めにしちゃってください。いやだったら、焼却炉で焼いて下さっても構いません。あ、ちなみに骨は要りませんから」
さらさらと口をすべる言葉。
「……仲、悪いのだ？」
「まさかッ！！めちゃくちゃ仲良…」
「最低最悪に仲悪いですね〜」
にっこりと、笑顔でアホの言葉を遮ってみたりして☆
「日雀？？！」
「もみじ！」
わいわいと話してる所にやってきたのは、仲良しの清熊 もみじ。
「何…やってるんだ？」
「んーっとォ…野球部の先輩に拉致られたのvv」
「「「「「「は？」」」」」」
「先輩ッッ…こともあろうに、日雀をッッ！！」
「なッ…そんなことしてないとよ！」
「そ、そう也」
「ごちゃごちゃ言ってんじゃねェッッ！！！」
ばこ―――――――――ん…
哀れレギュラー陣。
空の彼方に飛んでいってしまいましたとさ。
「もみじ、もみじ」
「ん？なんだ」
「ごめ〜んvvあれね、う・そ☆」
「……は？」
「拉致って言うか―強引に連れて来られた？みたいな感じ。まぁ、同じようなもんだけどね！！」
（（（（……悪魔を見た！！！））））
「あの、1年生はこのアホ以外いないんですか？」
“アホ以外”を強調していってみたり。
「もちろん居るZe。ほら、あそこに居るのがそうDa」
そう言って、キザ虎が指した方向を見た。
「あ―！！あの人達は知ってますよォ♪え―っと、確か子津君、辰羅川君、犬飼君ですよね？んで、あだ名がネヅッチュー、モミー、クソ犬でしたよね」
（全然違うけど（っつーかあだ名なんか無いし））
（ッッ可愛いッッッッッ///////）
「ってゆうか、先輩方は練習しなくても良いんですか？」
「がぁぁぁぁぁぁぁ」
「あ、今休憩中なんですかー。大変ですねェ」
（えッッ言葉わかったの…？？！）
そして、やっとこさ練習再開。
（ふむ。なかなかうまいじゃない）
「どうです？皆さんお上手でしょう？」
「え？」
私の目の前に立っていたのは洗濯物を抱えた女の子。
確か、1年のマネージャーの鳥居 凪ちゃんだ。
「うん。皆上手だね。1年生も結構やるじゃない」
「ふふ。日雀さんは見る目がありますね」
「まぁね！私こう見えてもスポーツは得意だし！！」
「そうなんでうすか！私は駄目なんです」
「なんで〜？絶対上手だって！！」
凪ちゃんとは初めて話したけど、可愛い子だなぁ…☆
不本意だが、あのアホ（＋虎）が惚れるのも分かる気がする…
「日雀！！！マネージャーになる気になったか？ッあ！な〜ぎすわぁ〜んvvv」
――――出たわね。
「猿野さん、お疲れ様ッッて、きゃぁ///」
「こら、凪ちゃんに近づくな」
思わず、このプリティーガール、凪ちゃんをアホの手から守る。
「ひどいなぁ、日雀」
「うっさい！このスケベ変態シスコン馬鹿野郎！！」
「ッそんなに兄を邪険に扱うかァ？？！」
あ〜もう！！猿は山へ帰れって！！（怒
「猿野く〜ん！！ドコっスか〜〜？？」
おや、あの声は…ネヅッチュー！！
あのヘアバンが相変わらずいかしてるわね++
「ネヅッチュー！！ここに居るよォ！！連れていって…ってゆーか殺してくれても構わんよォ」
「えぇぇぇ？？！」
ははッ☆子津君可愛い…vv
驚き方がプロってるな―♪
「猿野さ…」
「子津君！」
子津君の言葉をぴしゃり！と遮る。
「苗字じゃなくて下の名前で呼んでくれた方が嬉しいんだけど。ほら、苗字だと何処かの誰かさんと被るじゃん？」
（――…何処かの誰かさんって…猿野くんっスか…？）
「は、はい、日雀さん」
「―――子津君？」
「はい？」
「首、苦しくないの？」
「！！！！？」
「おんのれ〜…日雀に気安く喋りかけるなァ…」
「ぎぃやぁぁぁぁぁぁ…」
子津君…ひょっとしたら君は、あのアホの1番の被害者かい？（大当たり
――――…野球部は結構個性的な人が多いなァ…
主将はあのアホと、いい変態っぷりを発揮（？）してるし。
先輩方は優しい（？）し、1年生はおもしろいし…
なんか、思ってたより、良い奴らかも…
まぁ、あのアホは例外だけどね☆
まだまだ、続くョ。