でんじゃらす☆
「マネージャー。タオル」
「ハイハイっと」
ワタクシ、猿野 日雀。
今日から十二支高校野球部マネージャーです。
「日雀ちゃんどうですか?」
「……めんどい」
こんなにマネの仕事が面倒だとは思わなかったわ…
こんな仕事を凪ちゃんは毎日してたんだね…
朝練だけで痛感した。マネは忙しい……
「朝練より放課後の方が忙しいですよ」
「…やっぱり?」
「えぇ」
ふわ〜〜〜…コレ以上…か。
先が思いやられるって…
「日雀、教室に行くぞ」
「猿は私に話しかけるの禁止のハズだけど?」
「だってアレは変態だろ?俺は違うだろ?」
「安心しろ、お前も立派な変態だ」
そこに現われたるは顔グロの犬。
うわぉ。
優しいね☆私の気持ちを代弁してくれたよ☆
友情の芽生え?みたいな。
プッチン。
「何だと?!この小犬がッッ」
「ぶっころ…」
「猿は放っといて…ワンコ、タッツー行こうか」
「ワンコ…?タッツー…?」
「犬飼君と辰羅川君のあだ名」
「「は?」」
「あはは。日雀ちゃん面白いあだ名付けるね!!」
「……(苦笑)」
「おや。ウサっちとアオちゃん終わったの?」
「ウサちゃん…アオちゃんって…もしかして…!!」
「そう。兎丸君と司馬くん」
「私あだ名付けるの好きなんだよね☆」
(((((やっぱりアイツの兄妹だっっ…!!)))))
「皆まだ良いっすよ…僕なんか『太郎』っすよ?!」
「「「「「太郎?!」」」」」
皆が「何で?!」って顔をしてこちらを見るから…
仕方ない。教えてあげるよ。(慈悲?
「子津 忠之助=ネヅミ=昔話に良く出る=太郎!!!」
私が昨日一晩考えたあだ名。
子津君には苦労しましたよ。
「……ね、ヒドイっすよね(涙;」
「あぁ…子津…お前に同情するよ…」
「ひっどい言い方だな〜…日雀ちゃんは悲しいよ?」
「あはは。でも面白いよね、日雀ちゃんの作ったあだ名☆」
「でしょ??やっぱりウサちゃんは分かってくれるね☆」
「……」
「うんうん。アオちゃんも分かってくれるんだね☆優しいね♪」
良かった。
皆気に入ってくれたみたいで(半強制的
これで悩んだ私も報われるってもんよ。
「さ、教室行こっか」
1年G組にて。
昨日先に帰ってもらったを探す。
あ…居た!!!
「!!昨日は…ごめんね?」
「ううん。良いんだけどさ…日雀大丈夫だったの??」
「お蔭様で平気だよ☆でもさ…」
「野球部のマネージャーになっちゃった……」
「…あんなに嫌がってたのに?」
「そう。あんなに嫌がってたのに」
「……好きな人でも出来たの?」
「むしろ嫌いな人が増えたね」
「………そうなんだ」
なんか聞きたそうだけど顔が青ざめてたから止めた。
一体何なんだ?
「――というわけでさ、無理やりやらされたんだよね!!」
「うわぁ…それは災難」
「も一緒にやらない?明神君いるし」
「う〜ん…良いや。めんどい」
「あんた…そんな一言で済ますか?」
「仕方ないよ。それに明神君はもう良いし」
「何でよ?」
「新しい人をさ好きになってvvv」
「またぁ??」
「また。」
「ねッ誰誰???」
「えへへ〜vvそれはねェ…」
そう。コレコレ。
コレなのよぅ。
私が求めていたベストプレイス(笑
野球部じゃなく自分のクラスこそがベストプレイスだったのね!!
「グッモーニンエブリバディ!!!!」
頭の中に嫌な声がエコーした。
空耳だと思いたかった。
思えなかった。
だって…わざわざ名指しで呼んでくるし…
「日雀君は居るかな??」
「日雀ならあそこですゥvvvvv」
くっそう我がクラスメイト☆
完璧人間変態王子様と話したいからって…話したいからって…!!!
何故私の居場所を教えてるんだよ??!!
「日雀君、さっきの朝練では話せなかったからね!!さぁ今から僕とお話…」
「近づいたら部活止めます」
ピクッッ
「な…何でだい???」
「条件3:変態は私に近づくな、です」
「変態って…猿野君だけだよね??」
「……ッッお前もじゃッッ!!!!」
「がふぅッッ!!!」
油断も隙もありゃしない。
なんで変態って自分で意識してないかなぁ…
嫌になってくるってばよ。
「日雀殿…そこら辺にしてやる也」
「蛇様先輩…と松本先輩…に!!!」
「しかめっ面先輩vvvvv!!!!!」
「何気に失礼なのだ!!!」
先輩から鋭いチョップ付きのツッコミをもらった。
怒られたので「しかめっ面」から「バンビ」に変更した。(笑
「いてて……怒っても可愛い…vvv」
「…日雀は僕を怒らせたいのだ?」
「そんなこと無いですよォ!!」
「日雀殿。“松本”とは誰だ?」
「へ?」
その場に居た人全員がこっちを見てるのに気づいた。
松本?…松本先輩のこと?
あぁ。それはね☆(可愛く
「三象先輩の事ですっ!!!」
「…何で松本なのだ?」
「んっとですね〜…」
『キリンさんが好きです。でも象さんの方がもぉっと好きですvv』
『♪♪ま〜つも〜と引○しセンター』
「みたいな?」
「な…何ゆえそのような名をつける…(怯」
「可愛いでしょ?」
「可愛いって…何なのだ、その基準は」
「そんな怒んないでよ、先輩☆」
可愛い顔が台無しだよ☆とも付け足す。
だって本当の事だしさ。
「松本って…三象が可哀想なのだ」
「がぁぁぁぁぁ」
「そんなこと無いですよね!!松本先輩?」
「がぁぁぁぁぁ」
「三象…悲しくないのだ?」
「あれですね。バンビ先輩同級生には優しいんですね☆」
「当たり前なのだ。だって三象は」
「僕の下僕なのだ......」
「……うわぁ。松本先輩可哀想…」
「がぁぁぁぁぁぁ(涙;」
「HAHA〜Nvv先輩達ココに居たんですKa?」
「日雀ちゃんとこに集まっとるって聞いたけん来たとよ」
「あ。ナンパ先輩にラム先輩!!」
「「何だ??!それは???!!!!」」
さっすが2年生レギュラー☆
息ぴったりだね☆
「…虎鉄先輩に猪里先輩のあだ名」
「……日雀他の奴にもあだ名考えてたのだ?」
「当たり前です☆」
野球部に居ての唯一の楽しみだし。
誰が止めるかっての!!!
「……虎鉄がナンパなのは分かるとよ…でもどうして俺が『ラム』……??」
もっともな質問ね。
私もあなたのあだ名は子津君同様迷ったもん。
そう…!!!
何故かというとッッ!!!
「叶がさ…「猪里の参考はラムちゃん」って言うから…」
「おい!!!!」
「俺…やってられないっちゃ…(涙」
「心中察するZe?猪里」
「でも可愛いでしょ?ラム先輩」
「嫌だっちゃ…」
「嫌なんですか?…仕方ないな…」
「じゃ、普通にイノ先輩で行きます?」
「それが良いっちゃ!!」
「イノ先輩は可愛いなァvvv」
「HAHA〜Nvvv日雀の方が可愛いZe?」
「偽者HIP-HOPラッパーは何処かに消えて下さい。」
「酷いNA〜vvv」
「そうは聞こえないっす」
「はい…」
「虎鉄君…よくも僕の日雀をナンパしてくれたね?」
「はッッ…主将…」
「取りだしたるは…杖!!」
「?」
主将とうとう頭ぶっ壊れましたか?
別に良いです。壊れて下さい。
そしてもう、戻ってくんな。
「えいッッ!!」
ドォン…!!!
鈍い音が辺りを響かす…って!!!
『鈍器だァァァァァ…!!!!!!』
綺麗にナンパ先輩の口頭部HIT☆
ワン・ツー・スリー・フォー…
ノックダウンです。
勝者:野球LOVEの変態主将!!!
さすが野球LOVE。変態LOVE。
誰にもあんたには敵いませんって。
「ってゆうか…何で1年生も居るの?」
いつの間にか1年生全員も居ました。
いつ来たんだよ…
……居た!!!!
皆さん、19行前にバック!!!
…ね、ほら。居たでしょ?
あれは多分…太郎(子)とタッツー(辰)だね。
「日雀が変態にさらわれないか見に来たんだ」
「1番の危険はあんただから大丈夫だよ。」
「あんたさえ来なくちゃね…」
「(怯)……そ、そういえば、なんで先輩達がココにいるんすか?」
太郎。君は心の優しい方だね。
皆が聞きたくても聞けない話をわざわざするなんてさ。
まぁ、話逸らす為にしたのはバレバレだけどね。
「……子津君…まさか君も僕の日雀君を誘惑しに…」
「えぇ??!そんなことしないっすよ!!!」
「子津も隅に置けんな…」
「猿野君??!信じてくださいっす!!!」
「「逝・け☆」」
「ぎゃぁっぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!」
太郎…君のことは一生忘れないよ?
多分…皆もそうだと…思…う(自身薄
「さぁさぁ。邪魔だからとっとと帰る!!」
もうすぐで授業が始まってしまう。それは困る。
しかし…何より困るのは…このメンバー。
注目浴びすぎ。自分めっちゃ睨まれてるんスけど。
女の嫉妬は昔から怖いって言うし☆
それに自分の身が1番可愛い。
こんな奴らと居ては睨み殺されてしまう。
「日雀君vvvまた来るよvvv」
「良いよ、来なくて。ウザいから」
「それも一種の愛情表現さッッ++」
「……空の彼方に逝って来い☆」
バッコォォォン…!!!
「蛇様先輩にバンビ先輩、松本先輩」
「何なり?」
「主将が来そうだったら力づくで…刺し違えても止めて下さい」
「命がけなのだ…;;」
「がぁぁぁぁ;;」
「で、イノ先輩はナンパ先輩に襲われない様に!!」
「…いくら俺でも男は襲わないZo…」
「一応ですよ、一応☆イノ先輩可愛いからvv」
「……そんな事になりよったら虎鉄を殺すから平気っちゃ」
「He??!」
「そう。その意気ですよ☆イノ先輩♪」
「おい!!ちょっと待Te!!おかしいZo、ソレ!!!」
「最後に!1年には猿の監視を命ずる!!」
「……それが得策ですね」
「おぉ!さすがタッツー!!良く分かってるじゃん☆」
「とりあえず…殺しても良いんなら俺も参加する」
「良いわけないっすよッッ!!!」
「OK☆」
「良いんすか???!!!!!」
「あはは。子津君ナイスツッコミだねぇ☆」
「……(コクン」
「本当、太郎はツッコミ上手だね。将来漫才師になるの?」
「ならないっすよ!!!」
「あ、ボケは猿?」
「聞いてくださいっす!!!!」
「安心しろ子津…俺となら世界を目指せる…」
「一体何のチャンプになる気っすか??!!!」
…スゴイいね。さすが太郎。
あんなに連続でツッコミの術を会得してるとは…
やっぱり目指すのは世界なんだ…
「だから違うって言ってるじゃないすか!!!!」
「あ、太郎。グループ名は『太郎and猿』なんてどぉ?」
「思いっきりパクりじゃないすかッッ!!!!」
「もう…嫌っす…この人達…(涙;」
「日雀君!!なんで僕にはあだ名が無いんだい??!!」
「ウゼぇ…消えろ」
「…それも愛故の行動かい?」
「違います…そうだな。あえて付けるとすれば…」
「エセ王子様&完璧主義者・変態主将?」
「気に入った!!!!」
『『『『何でッッ??!!!』』』』
…まだまだ私の苦悩は続きそうですvv
続け。